| 『台湾青年』の停刊について |
| 宗像 隆幸/『台湾青年』編集長 2002年5月15日 |
『台湾青年』は第497号(2002年3月号)で、創刊42周年を迎えました。添付した『台湾青年』略史に書かれているように、『台湾青年』は1960年4月に創刊され、それから間もなく台湾独立運動の指導的理論誌としての地位を確立しました。日本、米国、ヨーロッパ、カナダ等の台湾独立運動を統一するためにも大きな役割を果たした『台湾青年』は1970年に台湾独立聯盟が成立すると同時に、その共同機関誌になりました。それ以来、時代の経過と変化に従って、独立運動の理論も発展してきました。しかし、われわれの独立運動の基本的な目標と理念は、始終一貫、何らの変化もありません。そのことは、本年2月11日に日本青年館で行われた講演で、黄昭堂主席が話した次の言葉に如実に示されております。 「台湾独立とは何か。それは、台湾から“中華民国体制”を取り除き、“台湾国体制”に移行することを目指す運動である。もちろん、台湾を野心を持つ中華人民共和国による武力侵攻に抵抗する。これが全てです。」 われわれは、この目標と理念を、「中華民国体制の打倒」と「中国の台湾侵略反対」という不変のニ大スローガンで表示してきました。中国による台湾統一に反対し、もし中国が台湾に武力で侵攻したら、断乎抵抗、阻止することは、すでに大多数の台湾人に共通する決意となっております。中華民国体制の方は、半ば崩壊しましたが、いまだにその形骸が存続しています。少数派の在台中国人(いわゆる外省人)が多数派の台湾人を恐怖政治で支配した中華民国体制の政治構造は、国会の普通選挙と総統の直接民選が実現したことにより、すでに崩壊しました。しかし、いまだに台湾には中華民国が存続しており、台湾国は成立しておりません。とは言え、台湾では「本土派」勢力が日一日と強まり、台湾国の実現に向かって着実に歩を進めております。このような情況から『台湾青年』はほぼ歴史的な任務を果たしたのではないかと思います。 そう言うと皆さんは「いまやめるのは惜しい。台湾国成立の日までは『台湾青年』を続けるべきではないか」とおっしゃって下さいます。そうできればよいのですが、残念ながら切実な事情があります。編集執筆陣が老齢化し、しかるべき後継者が存在しないことです。『台湾青年』は、草創期からのメンバーが支えてきたのですが、王育徳先生を始めとして何人かはすでに死去し、10年前のブラックリストの廃止で台湾への帰国が可能となり、多くの同志は台湾に活動の場を移しました。今では、ごく少数の者で『台湾青年』を支えているのが実情です。 なぜ、このような事態になったかというと、1971年に中華人民共和国が国連に加盟し、中華民国が国連から追放されたことが大きな原因です。われわれは、中華人民共和国が安保常任理事国として国連に加盟するとき、現実に台湾を統治している中華民国は、一会員国として国連に残ることになると予想していました。そうなれば、国際社会が中華人民共和国と中華民国は別個の国家を認めたことになり、台湾独立が促進されると信じていたのです。ところが、あのような結果となり、台湾独立への展望が失われたため、台湾人留学生はほとんど台湾独立運動に参加しなくなりました。再び台湾人留学生が運動に参加するようになったのは、台湾の民主化が進展するようになってからです。帰国を諦めて独立運動に投じた先輩たちと異なり、彼らは当然のことながら、学業を終えると台湾に帰るようになりました。その結果、『台湾青年』を支える後継者は育たなかったのです。 もし、『台湾青年』が単なる台湾問題専門誌であれば、いくらでも継続する方法があることでしょう。しかし、『台湾青年』は台湾に総本部を、日、米、欧、南米、カナダに各本部を置く台湾独立建国聯盟の機関誌です。そのため、台独聯盟の基本的な目的と理念に背く編集はできません。ところが、台湾独立という基本概念についてさえ、多種多様の解釈が生じているのが現状です。 10年前に台湾でも台湾独立運動が合法化され、台湾独立派の勢力は急拡大しました。今では「台湾独立綱領」を持つ民主進歩党が政権与党となり、さらに台湾独立色の強い台湾団結聯盟も登場しました。それは大変喜ばしいことですが、台湾独立運動の混乱も生じたのです。 先に黄昭堂主席の言葉を引用したように、台湾独立建国聯盟にとっては、「中国の台湾侵略を防ぎ、中華民国体制に代えて台湾国体制を樹立する」ことが、「全て」です。 『台湾青年』を止めても、この目的を達成するまで共に闘い続けましょう。 |
台湾独立建国聯盟ウェブサイト /WUFI Web-site
World United Formosans for Independence
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