| 李登輝先生と末次一郎 |
| 山岸 丈良/前・新樹会事務局長 2002年8月7日 |
昨年、本紙第四九〇号トップに、末次一郎新樹会代表幹事の追悼論文を宗像編集長が書いて下さったことに心より感謝し、今も決して忘れられない。 李登輝総統と末次との会同が実現したのは平成十年の六月だったから、新しい関係だった。きっと対露関係や、沖縄関係などが話題の中心だったに違いない。 台北で五時間にも及ぶ懇談の時間をもって帰国した末次は、私たちに、「ああいうタイプの政治家は、今の日本にはいない」と、尊敬の念をかくさず語ってくれた。 翌年七月にも末次は訪台して、李総統と長時間にわたり懇談した。さらに、その年の師走、アジア・オープン・フォーラム出席のため台湾を訪れた末次は、このときも李総統に迎えられ、この時もじっくり話し合う時間をもった。 昨年四月の李氏訪日の折、その実現のために末次が智恵を出し、一肌脱いだことは言うまでもない。事を無事終えてから、「政府はこの機会に、対中国、対台湾の外交姿勢の再構築をこそ、真剣に検討すべき」、「民間の立場からも、台湾との積極的な友好、協力の努力をつづけていくべき」という提言を発した。私はこれを遺言の一つと受けとめている。 実は、末次が李登輝総統と交友関係に結ばれたのは、紛れもなく、本紙『台湾青年』の宗像編集長の熱心な働きによるものだった。余力を残しながら、惜しまれつつ幕を引く本誌の姿と、これまでに果たされた大きな役割は称賛し尽くせるものではない。 |
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